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2016年度理事長所信|2016年度公益社団法人加賀青年会議所

【はじめに】
 1965年、「明るい豊かな加賀の実現」という強い志のもと、加賀青年会議所としての記念すべき第一歩が踏み出されました。その歩みは、ひとづくり、まちづくり、教育など様々な分野に於いて、青年としての正義感、理想を追求する心、真摯な情熱という価値観のもと積極的かつ能動的な活動により、その時代に力強い痕跡を残してきました。それぞれの時代で人は変わり、手法や表現は異なっても、先輩諸兄から連綿と受け継がれる志と、今歩みを進める我々の志は、なにひとつ変わっていないのです。我々は、今年度も同様に立ち止まることなく、「明るい豊かな加賀」への歩みを続けてきた加賀青年会議所の志や加賀を想う心を継承し、次代に繋がる力強い一歩を踏み出す所存です。

【道ひらく、意志の力】
 「われは道を探す。道なくば道をつくる」という言葉がある。これは、古代スカンジナビア人の紋章に刻まれている語句であり、古代スカンジナビア人に受け継がれている独立不羈の精神、つまり何ものにも縛られず自らの意志で判断し行動を起こすという心の表れである。次代へ向かうためには、まず現実を直視しなければならない。それには自らの力強い意志が必要であり、それを持たなかった為に問題を深刻化させてしまったことは、今日までの歴史が証明している。先の大戦末期、連日のように大都市が空襲を受けながらも「いつか神風が吹いて戦局が逆転する」と本気で信じている人たちもいた。もし、どこかで現実を直視し対処できていたなら、日本は斯くも悲劇的な敗戦を迎えずに済んだかもしれない。もっとも、現実に於かれている問題が大きければ大きいほど、人はそれを直視することを避け、惰性的な思考で日々の生活に埋没してしまう。昨今、我々を取り巻く環境はより一層厳しいものであり、様々な分野に於いて問題は山積している。次代を担う青年として、我々はこの山積する問題を直視できているのか、惰性的な思考で目をそらしていないか。何よりも先ずは、歯を食いしばり、目の前に広がる現実を自らの意志で直視すべきではないだろうか。
 「意志あるところ、道は開ける」この古いことわざは、まさに真理そのものである。何かを成そうと自らの意志で行動する人は、まさに幾多の障害をも乗り越え、自らの進むべき道をつくりだせる。言い換えるならば、自らの意志を持って行動さえできれば、それはすでに進むべき道を見つけた事と同じことなのである。日本の歴史を振り返っても、時代を動かすのは、常にその時代を生きる青年の意志であり、その先にどのような道が開くかも青年の意志なくしては決して成しえない。自らの意志で判断し行動を起こせる青年が増えていかないことには、地域の未来に道が開かないのは明らかなのである。

基本理念

魅力的な力強い組織へ
 どんな組織に於いても成果を出す事はとても重要な事である。しかし、それ以上に重要な事は、組織としてどのようにその成果が出されたという事ではないだろうか。ひとりで行動するのではなく、組織に在籍する全員で行動し出す成果だからこそ、組織にとってとても価値のある成果となるのである。いくらひとりの能力が優れていても、ひとりでできることは限られている。組織に在籍する人がお互い協力し合うことによって、ひとりではできない大きな成果に繋がるのである。これは、地域や企業、青年会議所などどのような組織に於いても同じことが言えるのではないだろうか。そして、組織として成果を出すためには、人と人とを繋ぐコミュニケーションこそが何よりも大切なのである。その質と量が組織として成果を出せるか否かに大きく関わってくる。それには、他者の意見にしっかりと耳を傾け、何事も本音で語り合える良好な人間関係を築き、何よりも他者から信頼される人になることが必要とされるのである。
 「青年会議所は素晴らしい組織だ。」と声高々に叫んでも、どんなに素晴らしい事業を行っていても、青年会議所の魅力はやはり在籍する会員一人ひとりである。青年会議所で培われるものの見方や様々な経験は、会員一人ひとりの資質向上を醸成する。そして、結果的に企業の業績を大きく向上させたり、家族の精神的支柱となったり、町内の祭事や学校行事など地域社会に貢献し、地域や企業のリーダーとして他者から厚い信頼を得るようになるのではないだろうか。だからこそ、青年会議所に在籍する会員一人ひとりは、数多くの上質なコミュニケーションを重ね、自らが主体的に行動し、強い信頼関係を築きながら、組織としての成果を出さなくてはならい。その成果は、やがて地域社会の発展に繋がり、青年会議所という組織の存在意義を見出し、魅力的で力強い組織へと導いてくれるのである。

基本方針

「加賀JC未来構想 まんなかが!」の具現化
 創立50周年に於いて、我々、公益社団法人加賀青年会議所は、今後の方向性として「加賀JC未来構想 まんなかが!」を策定しました。加賀の現状を認識し、加賀の理想像(個性的な魅力が溢れ、未来に希望を持てるまち)の実現のため、加賀を想う心を育める活動を行い、「加賀JC未来構想 まんなかが!」の具現化を目指します。
我々が住む加賀は、素朴で優しい人、恵まれた自然環境、独自の歴史文化、食が美味しいなど多くの魅力が存在します。しかし、加賀に住む我々は、これらの魅力を日常的なものとして、しっかりとその価値を認識しているだろうか。これらは、間違いなく誇れる地域資源であり、都心に住んでいる人や外国人にとって加賀は「魅力的な非日常」に満ち溢れているのである。まずは、加賀に住む人々の地域資源に対する認識と理解が何よりも必要不可欠であり、加賀に住む人々の力を結集し様々な分野への参加を促すことが重要であると考えます。加賀に住む人々が、加賀の魅力を十分に認識し、主体的に加賀の魅力を力強く発信することこそが「加賀ブランド」の創出に繋がり、我々の目指す「加賀の理想像」へ更に一歩近づくことができると考えます。

公益社団法人加賀青年会議所の未来のために
 我々、公益社団法人加賀青年会議所の活動に於いて、現状だけをみて活動を行っていても組織としての成長も進化もありません。会員には常に現状に満足することなく、未来を見据えながらの活動を行って頂きたい。誰もが40歳卒業を終えたとき、未来の公益社団法人加賀青年会議所が、素晴らしい人財に溢れ、より大きな成果をあげられる組織で存在し続けられる為の挑戦により一層力を注いで頂きたい。

【研修委員会】
 「一日怠れば我にわかり、二日怠れば人にわかる」と、剣豪・宮本武蔵でさえその生涯を自己鍛錬に費やしました。この言葉は、日々の鍛錬を欠かさないことを戒めた有名な言葉である。我々は、地域経済の未来を担う青年経済人である。地域経済がより良く発展するためには、我々青年経済人の成長が必要不可欠である。先行きの見えない混沌としたこの時代、我々の成長に何が必要かを考え、変化し続ける社会情勢に適応できる各種研修事業を展開して頂きたい。
 また、我々青年経済人も地域社会に戻れば、ひとりのおとなである。急速に変化する社会環境のなか、地域社会に於いても青少年の取り巻く環境は、変化を余儀なくされている。地域社会に於いて、おとなが青少年の教育にどのように関わるべきかを学べる事業を展開して頂きたい。

【人財育成委員会】
 近年に於ける少子高齢社会、高度情報化社会そして国際化社会への急速な変化は、今日までの社会システムの疲労を誘引し、各分野に於ける改革への取り組みは、今までにない多様な価値観を生み出している。こうした急速な社会環境の変化とそれに伴う混沌とした社会背景は、従来の価値観では理解できない青少年による犯罪の多発など、青少年を取り巻く環境にも大きな影響を及ぼしている。少子化と言われる今日、青少年の健全な育成を図ることは地域社会の責務である。青少年の健全な育成に大切なことは、心の豊かな人間としての繊細な感性を養うことである。繊細な感性とは、日常の些細な事柄や体験に柔らかな感覚を働かせ、反応したり驚いたり感動して価値あるものや現象に気づく敏感な心であり、そんな心こそが、新しいもの(未来)を造りだす創造性の源泉なのである。
「加賀郷土かるた取り大会」と「わんぱく相撲大会」は、加賀JCを代表する青少年事業である。事業目的を継承し、青少年の心に残る事業にして頂きたい。統一事業では、加賀の地域性を活かし、青少年の感覚に働きかける様々な体験を通して、「創造する力」を育んで頂きたい。

【地域活性化委員会】
 日本経済は、昨今のデフレ不況に加え、グローバルな市場競争、人口減少社会やエネルギー・環境問題等の構造的な中長期的課題に直面し、我が国の経済・社会環境はより一層厳しさを増しています。こうした国内外の情勢に地域として対応していくためには、地域の強みや特徴を最大限に活用し、地域の活力を高めることが何よりも重要なことである。
 公益社団法人加賀青年会議所が行う事業として、国内外の情勢や地域に課せられた課題を十分に認識し、地域産業界や行政、各種団体による広範なネットワークを用いて地域に力強く発信して頂きたい。そして、国の成長戦略や産業政策等と協調しつつ、新たな地域の魅力やイノベーションの創出に繋がるような先駆的事業の構築に挑戦して頂きたい。

【会員交流委員会】
 青年会議所は魅力的な組織であるのか。会員を集う組織であり続けるためには、この議論は避けることは出来ない。我々の行う事業の原動力は会員であり、その会員の減少は公益社団法人加賀青年会議所の衰退に直結する深刻な問題である。組織の最重要課題である会員拡大では、青年会議所の魅力と存在意義を十分に発信し、すべての会員を巻き込む手法を考え、会員増大に努めて頂きたい。
 また、各種交流事業に於いては、たくさんの尊い出逢いがあります。その尊い出逢いを会員の新たな気づきの場とし、有意義かつ魅力ある交流をそれぞれの目的に沿った形で企画・運営して頂きたい。

【事務局】
 組織の中枢を担う事務局には、定例会・理事会をはじめとする各会議に於いて、規律ある正確な運営を心掛けて頂きたい。定例会はすべての会員が月に一度集い、交流・情報交換を通じて活動の礎を築く大切な場です。組織内の連携をより緊密にして様々な情報をすべての会員が共有できるよう、組織の力強い下支えとなって頂きたい。
広報では、公益社団法人加賀青年会議所の活動を外部へ力強く発信するため、正確な情報開示を提供して頂きたい。
事務局として各委員会を十分に補佐し、連携を密にすると同時に「無くてはならない事務局」として、諸事業に於いても実践躬行して頂きたい。

【財政特別理事】
 公益社団法人加賀青年会議所として、公の立場で行われる諸事業の費用は、在籍会員の会費で賄われています。我々の活動を支える貴重な財源は、決して無駄に消費することなく限られた費用の中で、諸事業の効果を最大限に高められるように努力しなくてはなりません。財政特別理事として、諸事業の予算及び決算を相対支出と費用対効果の観点から厳格かつ適正に審査することで、事業目的の達成を後押しするとともに、公益及びコンプライアンスの観点からも適正な審査を実施して頂きたい。その上で、監督官庁の窓口として機能し、公益社団法人としての透明性の確保に努めて頂きたい。

 

【最後に】
「人のふり見て、我がふり直せ」よく言われることわざだが、一般的には、他人の好ましくない行為を見て、自らの行動を慎もうというときに使われる。例えば、隣の席で騒ぐ酔っぱらいの醜態を見て、「あのようにはなりたくない」と背筋を伸ばす、上司に段取りの悪さを注意されている同僚を見て、自らの予定を確認するなどの場合である。他人を鏡として、自分のチェックをするのだが、この鏡の見方は余りにも消極的ではないだろうか。「人のふり」には、悪い面もあるが、たくさんの良い面もある。そのたくさんの良い面を見習うという鏡の見方もまた、「我がふり直す」ことになるのではないだろうか。
 他人の欠点はよく見えるけれど、自分自身に置き換えて客観的に見ることのできる人は少ない。他人の欠点に気がつく目をもっていても、自らが同様に見られていることを決して忘れてはならない。周囲に対する「見る目」を常に自らにも向けて、地域を担う青年が集う組織として、力強く活動していきましょう。